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ブログBLOG

「医者は『口』を診ない、歯医者は『口』しか診ない」より

(相田歯科クリニック 院長 相田 能輝 著)

 今回は、最近刊行された本のご紹介です。「医者は『口』を診ない、歯医者は『口』しか診ない」というタイトルの本ですが、現在の医科と歯科の関係を象徴している興味深いタイトルです。副題として「医科歯科連携で医療は大きく変わる」と書かれています。そもそも内科、眼科、皮膚科などは同じ医学部の中で科が分かれていますが、医学部と歯学部は最初から学部が分かれています。それがそもそもの始まりなのか?現在、疾患があって内科にかかっても、医者は口を診ないので、その疾患が口腔内の汚れと関係があるとは気づかないようですし、歯医者は口しか診ないので、その患者様が他の疾患を抱えていて、それが歯科からくるものであっても、全身を診ないので、原因究明には結び付けられないようです。そんななか、全身の疾患と口腔内の疾患との関係に注目し、それを臨床に役立てている医師がいます。福岡県「みらいクリニック」院長今井一彰先生です。先生は「上流医療」を提案しています。「上流医療」を象徴するエピソードは、ホタテの養殖場のエピソードで、「河口域で美味しい牡蠣を育てるには、革の上流をきれいにしなければならない、そのために川の上流に木を植えた」という

話です。今井先生は人間の体の「鼻」と「口」が上流だとし、まず鼻と口をきれいにすることから全身を診る治療を考案したそうです。