昼間の自律神経
体の自然なリズムは昼に活動して夜に寝る。これに合わせて、体のモードは切り替わっていきます。昼・夜、それぞれの活動に適した体制を採っているのです。その際の司令塔が「自律神経」です。自律神経とは、意識とかかわりなく働く体の活動です。通常、呼吸をしようとか、胃の咀嚼力を高めようとか、肝臓に解毒をさせようとか、まったく思わないはずです。つまり自動的に働いてくれている。だから「自律神経」というわけです。
体の状態は緊張と弛緩、大きくは、この2つに分けられます。緊張状態を医学的にいえば「交感神経優位」の状態。反対に弛緩は「副交感神経優位」の状態。昼は交感神経、夜は副交感神経、こうした具合になっているのです。昼間は活発に動くため、交感神経が優位。血管は収縮し、血流が鈍り、新陳代謝は緩慢になっています。そういうと、悪いことのように思われるかも知れませんが、そうではない。昼はよく動くため、ケガなどの不測の事態が起こりやすい。だから臨戦態勢を整えているのです。出血などの思わぬアクシデントに、対応しているのですね。また傷口からの異物の侵入に備えているともいえるのです。