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7月の歯科マメ知識の特集は「口臭の原因」です。
前回は「歯周炎」と「歯肉炎」の説明をしましたが、今回は「歯槽膿漏」についてご説明します。
歯周炎、歯肉炎と進むと、歯と歯茎の間の溝がますます深くなり、「歯周ポケット」と呼ばれるぐらい広くなります。そこを棲み家として、歯周病菌が増えていきます。そうすると歯茎の警備員(免疫)は怒ります。歯茎はますます腫れて、血も出てきます。血が出るということは、それだけ悪い菌がいて、悪い菌に負けないよう、体が戦っている証拠なのです。
そしてその状態をそのままにしておくと、歯を支えている骨が溶けてきます。人間の体も歯周病の害が他の所に及ばないよう、骨を溶かして犠牲にするのです。ただし、この状態でもまだ、痛みを感じないことが多いのです。この状態が「歯周炎」です。
これ以上進むと、歯茎はブヨブヨで赤黒くなり、膿も出てきます。血液の中にいる免疫が歯周病菌と戦うと、歯周ポケットは死んだ菌やボロボロになった歯茎の組織でいっぱいになります。これが膿なのです。歯周病は歯槽膿漏と呼ばれますが、これは正に膿が漏れた状態を指すからです。
そして骨がますます溶けていき、ここで初めて歯がグラグラしてきます。骨が溶けるのは、体がどうにかして、歯周病菌が体の中に入ることを食い止めようとするからです。