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8月の歯科まめ知識のテーマは「歯ぎしり」です。
歯ぎしりは就寝中にぎりぎりと歯をこすり合わせることです。そしてくいしばりは就寝中に限らず仕事や家事、勉強中などに歯をグッと食いしばることです。歯ぎしりもくりしばりもその主な原因はストレスで、心のバランスをとり、ストレスを解消するために行う大切な防御行動だと言われています。無意識に行われているので自覚することはまれで、家族や歯科医師などから指摘されて知ることがほとんどです。
なぜ歯ぎしりが問題なのでしょうか?
それは、歯を失う原因にもなるからです。歯を失う原因として一般的なものは①虫歯②歯周病です。でももう一つの大きな原因があります。それは③過剰な力です。歯ぎしり、食いしばりによる過剰な力は、知らず知らず患者さんの歯を痛め、治療の経過にも悪い影響を与えるため、見過ごすことのできない問題なのです。
歯にかかる力は、奥歯では60キロ以上にもなると言われます。食事の時以外にもこのような強い力が日常的に加わり続けると、硬い歯も壊れてしまうことがあるのです。上下の歯は、食事の時や唾液を飲み込む時以外は、離れているのが普通です。