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ブログBLOG

糖尿病について

こんにちは。千葉市緑区あすみが丘にあるかつらやま歯科医院 歯科医師の二村です。
今日は「糖尿病」という生活習慣病についてお話をさせていただきます。
 
まずこの「糖尿病」と聞いて何を連想しますでしょうか?
その名前の通り、尿検査の「糖」で陽性反応がでる、または喉が渇く、尿の回数が増えるなど、このような認識が一般的なのではないかと思います。
しかし、糖尿病の一番怖いところは「初期症状がない」ことなのです。
症状がないなら問題ないのでは?と思われるかもしれません。それは大きな誤解です。症状がでていなくも確実に身体への影響は起こっています。なぜなら糖尿病は単純に血糖値の値が高くなり、喉が渇いたり、尿の回数が増えるようになる病気ではないのです。
 
糖尿病の検査で最も重要なのは尿検査ではありません。むしろ、尿検査で糖が陽性であれば、かなり糖尿病の症状は進行していると言ってもいいでしょう。
検査で最も重要なのは血液検査の「Hb1Ac(ヘモグロビンエーワンシー)」という項目です。
6.5%以上で「糖尿病」と診断されます。
血中成分のヘモグロビンは血液内の糖と結びつく習性があり、血糖値の低い状態が続くと、ヘモグロビンに結合するブドウ糖の量が少くなるので、HbA1cは低くなります。血糖値の高い状態が続くと、ヘモグロビンに結合するブドウ糖の量が多くなるので、HbA1cは高くなります。
このHb1Acの値が7.0%超すと「糖尿病合併症」が出やすくなり、8.0%を超すとそのスピードを増すと言われています。(年齢差や個人差はあります)
実は糖尿病で怖いのはこの「合併症」なのです。糖尿病は喉が渇いたり、尿の回数が増える病気ではなくて、「血管の病気」なのです。「血管が糖により錆びる」現象が起きます。その結果、多くの合併症が問題となります。
 
糖尿病合併症は沢山あります。(詳しく知りたい方は検索してみてください)
3大合併症と言われる①網膜症(目の症状)②腎症(腎臓の症状)③神経障害
そしてその他に④足病変(水虫)⑤動脈硬化性疾患⑥歯周病と続きます。
 
と、かなり前置きが長くなりましたが、実は糖尿病第6の合併症に「歯周病」があるのです。この二つの関係は密接で、糖尿病の状態が悪くなると歯周病は悪化します。しかし、歯周病が改善してくると糖尿病も改善してくるということが近年の研究でわかっています。上記に書いた①~⑥の合併症を見ていただくと、自分の力で改善できるものは④と⑥しかないのがわかると思います。しかし残念ながら④の水虫が改善してもHbA1cの値はそこまで改善するとは言われていません。
しかし⑥の「歯周病」を改善するとHbA1cの値は-1%~-2%も改善できると研究でわかっています。これは薬一種類と同じくらいの効果があります(個人差はあります)
もし、薬を一種類しか服用していないのであれば、口腔ケアをしっかりすれば、その薬をやめることが期待できます。もしくは減らすことも可能かもしれません。しかも、同時に歯周病、虫歯予防になり、将来的に歯を長期で残せる可能性も劇的に上がります。
かつらやま歯科ではしっかりとした歯周病治療、予防対策があり、安心して受信できます。もし、糖尿病で悩んでいたり、言いにくいと感じている方はむしろ逆です。ぜひともHbA1cをドクターや歯科衛生士にお伝えください。
 
注意:HbA1cの値によっては外科的な処置ができない場合があります。Hb1Acが6.5%以上の場合はかならず問診票やスタッフにお伝えください。