根管治療とは
このような経験ありませんか?
- 疲れると歯ぐきににきびのようなものができる
- 根の治療がなかなか終わらない
- 過去に根の治療をした歯が定期的に腫れる
- 根の治療後かぶせ物をした歯で噛んだら激痛がある
- 過去に根の治療をした歯をたたくと響き、硬いものをかむと痛む
- 歯の根に薬を入れているが時々苦みを感じる
時間がかかる大切な治療です
歯の内部に神経があり、それが通る管を「根管」(根管)と呼びます。歯の神経にまでむし歯が及んでいる(達した)というのは、根管の中の神経が細菌感染を起こしている状態です。(正確には歯髄=神経と血管が細菌感染を起こしているのですが、ここではまとめて「神経」と呼びます)。
虫歯の穴から細菌が入り込む以外にも、歯ぎしりなどの過剰な噛む力や、転んだ、ぶつけたなどの外傷により歯に亀裂が生じ、そこから細菌が神経に入り込んで感染を起こすこともあります。ズキズキとした非常に強い痛みは、細菌が起こす炎症が主なものです。
そこで登場する歯の根の治療は、「歯の内部の細菌感染を起こした部分をキレイに取り除く」治療です。根管の中を掃除するので根管治療ともいいますが、当院では一般的に「根の治療」といっています。取り除いた後は、細菌を新たに入り込ませないよう、削った隙間を埋めます。感染した部分が無くなれば、痛みもなくなっていきます。
■根の治療について
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痛みが再発する理由
- 根の先端まで
薬剤が入っていない - 歯の根は、複雑な形をしており、個人個人や歯の形によっても様々です。そのため、治療する側の根気と歯の根の形をしっかりと把握する必要があります。多くの再発の原因は、薬剤の詰めが甘く、隙間が空いているためにむし歯菌が入り込み、再度増殖することによるものです。
- 完治していないのに
治療を終了した - 根管治療は、1度の治療で30分~60分。殺菌と根充を繰り返す必要があるため、6か月程通院して完治するというケースもあります。痛みが無くなったからと言って、完治していない状態で治療をやめてしまうと、知らないうちに菌が増殖し、再発してしまいます。治療を受ける側も根気が必要です。
- だ液の
細菌によるもの - だ液の中にも様々な菌が沢山います。
ラバーダムシートと呼ばれる器具を使用していないと、治療中にだ液が根の中に入り、根の中で新たな菌が増殖し、痛みを伴う場合があります。
従来の根の治療の欠点とは?
従来の根の治療の最大の欠点は、歯科医師が手探りの状態で治療を行い、根の中を清掃するので、根の先までキレイに清掃しにくいということです。
想像してみてください。一本一本の歯は、よく見てみると思ったより小さい物です。その小さい歯のさらに奥の根の中まで、歯科医師は裸眼で果たしてよく見えるのでしょうか?しかも一本一本の根は中でさらに複雑に枝分かれしています。その一本一本をレントゲンやCT撮影することなく、確認することが本当にできるのでしょうか?
根の治療はその歯を抜歯の危機から救い、長く持たせるためのとても重要な治療です。その大事な治療を歯科医師が目隠ししたまま行っていたとしたら、あなたはどう思われますか?「冗談じゃない!」と思いますよね。でも、それが今までの根の治療の真実だったのです。
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マイクロエンド治療とは
当院が行う精密で再発しにくい根の治療=
マイクロエンド治療
マイクロエンド治療とは、マイクロスコープを使用した自費の根の治療です。マイクロスコープとは、歯科用の顕微鏡で、その名の通り、治療する箇所を顕微鏡のように何十倍にも拡大してみることができます。当院には3台設置されています。
マイクロスコープが最も活躍するのが歯の根の治療です。虫歯が広がり歯の内部の神経にまで及んだ場合、痛みを無くすには虫歯部分はもとより、細菌感染を起こした神経を取り除く必要があります。しかし神経は「根管」という直径1ミリ以下の管の中に詰まっています。
根管がどこにあるのか、何本あるのか、キレイに感染部分が除去出来ているのか、そうしたことを確認する際に、マイクロスコープの拡大視野が大きな力になります。
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マイクロエンド治療について動画で学びたい方はこちら
マイクロエンド治療のポイント
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01
根の中の汚れをしっかりと取ることができる。
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02
根の先まで拡大して見ることで、しっかりと消毒のお薬を、
根の先まで詰めることができる。 -
03
しっかりと根の先まで掃除をすることで、根に潜む細菌を消毒・
殺菌し、歯を長持ちさせることができる。マイクロエンド治療により根の先にあった黒い影(膿の塊)が改善されている
※ただし、マイクロエンド治療を行っても、根の状態が改善されないこともあります。
その場合は外科手術が必要になる場合があります。 -
院長が「保険の根の治療と
マイクロエンド治療の違い」
について
詳しく動画で
解説しています。
ぜひご覧ください。
当院のマイクロエンド治療の
特長
マイクロスコープを使用した
根の治療
脳外科や血管治療に用いられるマイクロスコープという手術用顕微鏡を使用して、歯の根の治療を行います。
最大倍率24倍で拡大して見ることで、根の中がはっきりと確認することができ、痛みや腫れの原因である中の汚れをしっかりと取り除くことが可能です。また、再び細菌の侵入を防ぐために、根の先に薬を隙間なく詰めることも可能です。
CT撮影で事前に
複雑な根の状況を確認
歯の根の状態は複雑に入り組んでいます。その複雑な状態を事前にきちんと確認しておかなければ、精度の高い治療はできません。CT完備の当院ではマイクロエンド治療をする前に必ずCT撮影を行い、複雑な根の状態を調べてから治療を行います。
治療前の丁寧な説明
「何回も通って治療をしているのに何故こんなに時間がかかっているんだ?」という精神的なストレスを感じていただかない様に、治療前にCT画像などを使用して治療の目的や流れ、意図をしっかりとご説明いたします。治療に時間がかかってしまうのには理由があり、丁寧に治療を行わないと再発につながってしまいます。
患部以外の感染を防止
当院では、細菌感染を防ぐため、ラバーダムというゴムのバリアで歯を唾液から隔離して治療を進めます。
ラバーダムシートは患者さんによっては苦しく感じ、嫌がられる方もいらっしゃるのですが、感染から守るためにとても大切な物です。是非ともご協力をお願いいたします。
マイクロエンド専用の
治療器具を使用
マイクロスコープでの根管治療は専用の治療器具を使用します。
当院では根管探索用の「C+ファイル」を使用して、根の中まできちんと調べています。また様々な根管内に対応可能で、3次元的な根管治療ができる「マイクロエキスカ」という器具を使用して根の中の治療を行っています。
これらの器具を使用することは費用も掛かりますが、根の治療は重要な治療なので、器具にも投資をして治療を行っています。
プラズマレーザーの使用
当院では、プラズマレーザーを歯の根の治療にも使用しています。
マイクロスコープを使用して汚れを取り除いた後、このプラズマレーザーを根の中に照射することで、根に潜む細菌を強力殺菌・消毒して、再発を防ぐことが可能です。
院長自ら書き下ろしの小冊子
院長自らマイクロエンド治療を行うほど、根の治療に力を入れております。それは、根の治療が歯を守るための最後の砦だからです。
神経を取った歯は枯れ木のように脆くなっています。その歯の中をキレイに掃除して長持ちさせるための治療が根の治療です。
症例集
マイクロエンド症例
患者略歴 | 60代男性、会社員 |
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主訴 | 左上前歯しみる |
治療歴 | 2017年10月~2020年1月 約50回 |
治療内容 | グラディア(6本)ファイバーコア(2本)セレック(4本)マイクロエンド(4本)オーダーメイドセラミック(4本) |
治療費 | マイクロエンド(1本 100100円)オーダーメイドセラミック(1本 165000円) |
院長解説 | 長年歯科治療で苦しんだKさん。「今回やっと満足のいく結果を得た!」と喜んでくださいました。主訴の左上前歯は、根の治療をマイクロエンドでやり直しをしてオーダーメイドのセラミッククラウンを被せました。左右の歯と色をあわせて前歯なので自然に見えるようにしました。 |
患者略歴 | 40代女性、会社員 |
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主訴 | 左上、右上奥、歯ぐきが腫れている、口元を気にせず話したい |
治療歴 | 2018年3月~2020年2月 約36回 |
治療内容 | マイクロエンド(2本)ジルコニアインレー(6本)ジルコニアクラウン(2本) |
治療費 | マイクロエンド(1本 100100円)ジルコニアインレー(1本 77000円)ジルコニアクラウン(1本121000円) |
院長解説 | 上の奥歯にかけて銀歯が多く、時々銀のスプーンなどが当たるとキーンという感じがイヤだったそうです。今回思い切ってセラミック治療をご選択されました。「口の中が白くなると気分も明るくなり、悩みが解消されました!口元が気にならなくなりました!」と笑顔でおっしゃったので、良かったです。左上奥歯腫れている所は根の治療からマイクロエンドでやり直し、白く強度の高いジルコニアクラウンで被せました。 |
マイクロエンド治療の限界
歯根単切除術について
マイクロエンド治療をすると通常は痛みや腫れが改善され、根の治療の再発を防ぐことが出来ますが、成功率は100%ではありません。マイクロエンド治療をしても歯ぐきの腫れなど再発する場合は、歯根端切除術という外科処置を行います。
歯根端切除術とは根尖部(根の先)の悪い部分を外科的に切除し、治癒を導くための手術です。歯ぐきを切り開き、感染が残存している部分を外科的に取り除き、また縫合をします。手術後は、定期的に経過観察を行います。
但し、全ての歯に歯根端切除術が行えるわけではなく、歯にヒビなどが入り難しい場合は抜歯になる場合もあります。
歯根端切除術について動画で詳しく知りたい方はこちら
治療費
保険治療 1歯 | 約1,000円前後 |
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マイクロエンド抜髄前歯 | 78,100円 |
マイクロエンド抜髄小臼歯 | 94,600円 |
マイクロエンド抜髄大臼歯 | 111,100円 |
マイクロエンド感染前歯 | 100,100円 |
マイクロエンド感染小臼歯 | 122,100円 |
マイクロエンド感染大臼歯 | 144,100円 |