こんにちは、歯科医師の小竹です。
富山大学で行われた調査で、長時間メディアを利用する子供、睡眠時間が短い子供、朝食を欠食する子供に虫歯が多いことが分かったと発表したそうです。
調査の内容とそれぞれの詳細は以下の通りです。
同調査は、富山大学地域連携推進機構が高岡市内の5つの小学校に通う1年生から6年生までの全児童2109名(有効回答数1651名)を対象として、2016年1月にアンケート調査を実施したもので、あすなろ小児歯科医院の浅香有希子歯科医師、富山大学大学院医学薬学研究部の山田正明助教らが分析を行った。また、同調査結果は5月25日、26日に開催された第55回日本小児歯科学会大会で発表された。
分析の結果、虫歯のある子供(虫歯の治療中あるいは未治療の虫歯があると回答した子供)は全体の9.2%だった。つまりは、およそ10人に1人の割合で虫歯があるということです。
中でも、虫歯は長時間メディアを利用する子供、睡眠時間が短い子供、朝食を欠食する子供に多いことが分かった。
1日2時間未満メディアの利用する子を基準とし、4時間以上使用する子は、虫歯の発生率が1.3倍虫歯の割合が増加傾向を示し、
睡眠時間が9時間以上の子を基準とし、8〜9時間の子は1.5倍。8時間未満の子は2.8倍虫歯の割合が増加。
毎日朝ごはんを食べる子を基準とし、時々食べる子は1.9倍、毎日食べない子は3.9倍増加することを示した。
長時間のメディア利用による精神的な興奮や、睡眠不足の状態、朝食欠食による空腹ストレスでは、交感神経活動が高くなることで、これらの生活習慣をもつ子供は唾液分泌量が低下する可能性があるという。
唾液には虫歯予防作用があるため、唾液が減少すると虫歯になりやすくなると考えられるためとしているということでした。