ようこそ、かつらやま歯科医院へ
6月のまめ知識特集は「口臭」についてです。
前回の豆知識でもお伝えした通り、口臭の原因は3つありますが、その中でも、特に歯科に関係の深い「歯周病」を取り上げます。
●「どうして歯周病になるの?」
歯周病は、虫歯菌と違い、歯周病菌によって引き起こされます。歯周病菌は、歯ではなくて、歯の周りの歯ぐきや骨に悪さをします。歯周病菌が口の中に入ってくることで歯周病になるので、歯周病は「感染症」と呼ばれています。歯周病は他の感染症と違い、すぐに症状が出ることはなく、ゆっくりと時間をかけて進行します。そして歯周病は、唾液によって菌が移っていくのです。
●「歯周病菌はどこに住みつくの?」
歯周病菌は、空気が嫌いです。ですから、空気のないところに住み着きます。口腔内で、空気がない場所は、歯肉溝と呼ばれる歯と歯茎の周りです。歯周病は、歯と歯茎の隙間から入り込み、そこに住み着きます。そして、歯周病菌はそこで集団生活をします。そこは、ちょうどキッチンの三角コーナーのようにぬるぬるしていて、細菌にはとても住み心地がよいのです。この細菌の塊をバイオフィルム(プラーク)と呼ぶのです。人間の体には「免疫」といって、細菌が侵入してきたとき、それを追い出そうとするのですが、このバイオフィルムの中の細菌は見つかりにくいのです。そして、さらに厄介なことは、この細菌はごみや死がいを出すのです。ごみや死がいには、歯ぐきにとって、毒になるものがたくさん含まれているので、これが歯周病の原因になるのです。